2023.10.07

獣医師 南 毅生のブログ (その40)

動物病院経営のはなし

初診料金に関して

利益は、簡単に考えると売上高から【売上原価+販売費】を差し引いた金額になります。

日給4万円の獣医師(月給80万円・院長クラス)が初診をすることにします。時給は5000円ですから、初診に15分かけたとしたら1250円となります。

 

施設使用費(待合室・診察室・電気代等):15分で500円
人件費:獣医師 15分 1250円、
受付スタッフ 10分 500円
つまり、15分の初診に必要な経費は、最低2250円となります。 
初診料金が1000円だとすれば、診察毎に1250円の損失となります。
しかし、初診料金が3000円とすれば、利益は750円です。(吉野家で、牛丼とサラダを注文する金額です)

 

先日、ある病院で、『初診料金は1000円ですが、カルテ作成のための文書作成費として1000円もらっているので2000円です』とおっしゃる先生がいました。
人の場合なら、同じ疾患でもある程度の期間が過ぎると再診ではなく初診料金が加算されることはありますが、毎回カルテを作成するわけではありません。
要するにこの病院では、初診料金1000円であり経費の本質が分かっていないと考えます。

 

動物病院の初診料金を最低でも3000円にするようにすべきと考えます。

 

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文責
南 毅生

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