獣医師 南毅生のブログ(その7)
今回は、“手術のはなし”
犬と猫の皮膚 肥満細胞の腫瘍に関して
腫瘍の悪性度の分類は、グレード分けで広く知られており最も一般的な分類はPATNAIKの分類です。
グレード1が良性
グレード3が悪性
では、先生方はこの論文の詳細を読まれたことがあるでしょうか?
- 何例ぐらいの症例を調査したのか?
- 手術後 どの程度の期間、各症例を追跡調査したのか?
この論文は、1984年アメリカ 獣医病理学雑誌に掲載されています。私が、獣医科大学を卒業した年です。
1989〜1992年、私がニューヨーク アニマル・メディカルセンターでレジデントそしてフェローとして勤務した際、毎日PATNAIK先生と病理標本を見ながら、様々なことをご教授いただきました。
この39年前の論文が、今もなお腫瘍の判断基準として使われているということはシンプルで分かりやすい分類であるということだと思います。
同様の分類を猫で実施した論文もありますが、猫ではこの分類が予後に関係ないという結果でした。
基本的に猫の皮膚に発生する肥満細胞の腫瘍は、良性であることが多いです。
この機会に、39年前のこの論文をしっかり読んでみましょう。
JCABINでは、その詳細を説明しています。そして、腫瘍の基本的な部分についてしっかり内容(エビデンス)を確認していただきたいと思います。
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文責
南 毅生
Takeo Minami,DVM,MS,PhD,JCVS