2023.03.04

獣医師 南毅生のブログ (その9)

今回は、
“手術のはなし”

犬と猫の皮膚の腫瘍に関して

皮膚に発生する腫瘍・腫瘤は飼い主さんが最も頻繁に発見する病変です。
悪性腫瘍の代表は、犬の肥満細胞の腫瘍、猫の乳腺腫瘍です。これらの関しては、すでに記載しています。
犬で皮膚にできる腫瘤に対しては、先ず細胞診が有効と考えられます。細胞所見より上皮性か非上皮性の区別をすることでかなりの確率で診断が可能です。

猫の皮膚腫瘤に関しても細胞診は非常に有効です。
犬と猫の皮膚に発生する悪性腫瘍は、以前 記載した腫瘍以外には比較的少ないと考えられます。
しかし、犬も猫もワクチン誘発性肉腫は、非常に悪性度の高い腫瘍であり早期診断が必要です。
この腫瘍の発生を予防する事はできないが、発生部位の切除が比較的容易な部位に接種することで、悪性経過をある程度阻止できます。
悪性経過を予防するには決して背側頚部には接種しないことが重要です。

Liveセミナーでは、このように様々な皮膚腫瘍に関して臨床的な判断を論議しています。

興味ある先生は、是非「南毅生Liveコース」に申込しご参加ください。
過去のライブ動画にも質問ができます。

文責
南 毅生

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